Village Records Pre-Release IN STORE NOW
本田雅人
ライブアルバム
「B.B.Station Live」
VRFL-19
定価:¥2500 (税込価格:¥2625)
SONGLIST
1. THEME FOR B.B.S
2. CIAO!!!
3. TRELA ALEGRE
4. CONDOLENCE
5. FAIR AFFECTION
6. LITTLE LEAGUE STAR
7. FADE AWAY
8. MEGALITH
9. 待ちぼうけの午後
10. PORK
本田雅人オフィシャルホームページ
http://www.pride-soul.com/masato-h/


昨年の12月に行われた本田雅人がプロデュースしたビックバンドのライブアルバムがようやくリリースとなった。本田雅人のビックバンドへの思い入れと、本田雅人におけるビックバンドを十二分に堪能できるアルバムになっている。
今まで、ビックバンドを知らない人にもビックバンドは知っているが、本田雅人を知らない人にも、本田雅人は知っているが本田雅人の音は知らない人にも、うってつけの内容に仕上がっている。


本田雅人プロフィール
出身地:高知県
生年月日:1962年11月13日
星座:蠍座
血液型:B型
趣味:野球、カメラ、車

 音楽教員の父親の影響も有り、幼少の頃より音楽に興味を持ち、小学生からサックスを始める。後に、国立音大器楽学科サクソフォン科に進学し、同大学のジャズオーケストラに所属。山野ビックバンドコンテストに初出場で初優勝、最優秀ソリスト賞も受賞。その後、大学在学中ながら「原信夫とシャープス&フラッツ」のリードアルト奏者を務める。国立音大を主席で卒業後、本格的にプロ活動を開始。渡辺美里、安全地帯、角松敏生を始め、日本のトップアーティストのツアーをサポートする傍ら、スタジオミュージシャンとしてジャンルを問わず多数のアーティストのレコーディングに参加、サックスプレーヤーとして、またアレンジャーとして活躍。
 1991年フュージョングループ「T-SQUARE」に加入。同バンドのフロントを飾ると共に、作曲、アレンジ面でも新風を巻き起こす。
 1998年、T-SQUAREを脱退、ソロアーティストとして活動を開始。
 自信のバンドでの活動を始めとして、多数のアーティストのセッションやレコーディング、プロデュースなど多方面に渡って精力的に活動している。



MASATO HONDA produce 「B.B.Station Live」 at ROPPONGI PIT INN
 ビッグバンド。初めてそれを見たのはテレビ番組でした。僕が幼かった頃、歌番組やバラエティ番組には必ずと言って良いほど、ビッグバンドが出演していました。もちろん、本来の姿であろうジャズ系の演奏ではなく、歌の伴奏をしているものがほとんどなのですが。小さい頃から”吹きもの一般”が大好きだった僕は、エレキ主体の(グループサウンズの流れを汲んだ)音楽よりも、ビッグバンドで演奏される歌謡曲のほうが好きでした。小学生になり、ハーモニカ、リコーダー等を経て、サックスを吹くようになると、ますますテレビに出てくるビッグバンドに興味を持つようになりました。渡辺貞夫さんを始めとする、コンボスタイルでジャズを演奏するバンドも当然あったのでしょうが、うちの地域のテレビではほとんど見られませんし、小学生にとってはビッグバンドほど身近に感じられなかったのかもしれません。その頃の僕には、サックス=ビッグバンドという認識があったような気がします。
 中学、高校とブラスバンド(といってもポップスしかやらないバンド)を経験した後、大学のサークルで初めてビッグバンドを体験しました。ブラスバンドとはまた一味違うJazzyな響きに引かれ、コンボスタイルのバンドと並行して大学4年間はかなりハマっていました。山野ビッグバンドコンテストに出場し、運良く最優秀賞と最優秀ソリスト賞を頂いたのをきっかけに、いくつかのプロのビッグバンドからお誘いを受け、大学を辞めなくても良いといってくれた、原信夫とシャープス&フラッツに入団することになりました。いきなりリードアルトを任せてくれた原さんの勇気ある決断には非常に感謝しております。そんなこんなで、自分で思っていた以上にビッグバンドと深く付き合うことになった訳ですが、5年程在籍したシャープス&フラッツを退団した後はあまり関わることがなくなってしまいました。
 これは、個人的な繋がりの部分だけでなく、一般社会的にも言えることなのではないでしょうか。ビッグバンドというものが、昔ほど世の中に出てこない、知られていないような気がします。自分自身が離れておいて言うのも何なのですが、やはり生のブラス、それもサックス5、トランペット4、トロンボーン4のビッグバンド編成のサウンドには、他に代え難い魅力があると思います。
 このライブでは、自分なりのビッグバンドを形にしてみました。もちろん、往年のビッグバンドサウンドとは全くかけ離れたものであることは十分理解しております。しかし、これが今の自分にとってのビッグバンドの音なのだと思います。今まで経験させてもらった事を思いだしながら、愛情をもってビッグバンドを創らせていただきました。幸いな事に、今でも大学生の中には、山野ビッグバンドコンテスト等の影響もあってか、ビッグバンドに愛情をもっている方々が一部ではありますがおられます。なかなか目にする機会も少ないのに、こういうものに興味をもって活動されているということは、僕としてもたいへんうれしく思います。今回、管楽器に関してはそういうビッグバンド好きの学生、及び出身の皆さんにお願いいたしました。1名、リードトランペットのエリック宮城だけは違いますが、彼もまたビッグバンド好きなのはもちろんですが、それ以上で、世界的にも有名なビッグバンドをいくつも経験してきた本当のビッグバンドフリークです。リズムセクションは、今、自分のビッグバンドサウンドを創る上で、欠かす事のできないメンバーにお願いいたしました。今でこそ、僕と同じ”フュージョン”と言われるジャンルでの活躍が多い方々ですが、みんな、ビッグバンドも含めたジャズ系のフィールドでの経験もある、懐の深いミュージシャンです。
 この、17人の生身の人間が創り出す音というのは、やはりシンセサイザーやサンプラーだけではなかなか再現できるものではないと思います。僕の場合、機械も決して嫌いではないので、どちらも音楽を創る上で大切な要素なのですが、特に最近耳にすることの少なくなったビッグバンド系サウンドの感触を、そういう音経験の無い方々に少しでも伝えることができたら幸いです。
そしていつの日かまた、テレビの歌謡番組をビッグバンドが賑わす時代がくるとおもしろいんですが...。
著:本田雅人



● 全曲解説
1. THEME FOR B.B.S
 読んで字の如く、B.B.Stationのテーマです。因みに、B.B.StationとはBig Band Stationです。昔、ビッグバンドには必ずそのバンドのテーマソングがあったものです。で、やっぱりテーマを創ろうと思い立ち、自分の中にある往年のビッグバンドサウンドってこんな感じかな?とか考えながら創りました。

2. CIAO!!!
 T-SQUAREでイタリアレコーディングをすることが決まった時、まだ見たこともないイタリア及びイタリア人をイメージして創った曲です。車や洋服、美術品、音楽など、いろいろな意味でイタリアを好意的に感じることが多いので、それを音にしてみました。実際にイタリアを体験する前に創ったものなので、勘違いしている部分もあるのではないかと思ったのですが、以外と、体験後もイメージは変わりませんでした。 今回のバージョンでは途中、青木智仁さんのBassSoloをフューチャーしています。

3. TRELA ALEGRE
 ふと、出てきた曲。妖精とか子供とか小動物とか、そういうカワイイ系のものが会話をしている様な感じがまず浮かんだので、それをさっと譜面に書きとめました。T-SQUAREバージョンではガットギターとフルートの会話、このバージョンではフリューゲルホーンとフルートの会話になっています。

4. CONDOLENCE
 1994.5.1. 音速の貴公子と呼ばれたA.SENNAが、 イモラサーキットのタンブレロと呼ばれる超高速左コーナーで、コースアウト、300km/hのスピードででコンクリートウォールに激突し、大クラッシュ、帰らぬ人となってしまった。
 T-SQUAREで、A.SENNA追悼アルバムが企画された時、大のセナファンであった僕はショックもあり、どこか乗り気ではなかったんですが、やはり1ミュージシャンとして、「哀悼、感謝の気持を音楽にして表そう。」と思い直し、3曲の追悼曲を書きました。
 その追悼アルバム「Solitude」に収録されているのは1曲で、残った2曲のうちの1曲がこの曲です。自分としてはセナの人間技とは思えないドライビングのきめ細かさを表現したのですが、セッション等でこの曲を持っていって「追悼曲です。」と言ってもなかなか理解してもらえないことが多いです。でも、それで良いとも思っています。

5. FAIR AFFECTION
 ゆっくりと漂う空気の中で、ゆっくりと深呼吸しながら、愛情とか友情とか平和とか、いい事を考える時。季節、場所、時刻等に限定できない空間に自分を溶け込ませるような感じ。さっぱり訳がわからないと思いますが、それで良いと思います。自分自身の中に世界はありますから。言葉で表現するのはむずかしいですよね。だから音楽なんです。

6. LITTLE LEAGUE STAR
 T-SQUARE入団当時、T-SQUAREを曲にした曲です。僕にとってのSQUAREのイメージはこういう感じだったんだと思います。B.B.Sバージョンでは4ビートのメディアムスイング調になっています。原曲のやんちゃな雰囲気は残しながら、少し時代背景が違う感じになるとおもしろいかなと思ってリアレンジしました。

7. FADE AWAY
 サックスが持っている、いやらしさも含めた味の部分をフューチャーした曲です。セクションになると、特にそれがより強調されるがおもしろくて創りました。他の楽器だと、なかなか出せないのではないかと思われるこのくどさ、サックスらしくて好きな部分です。ソロパートもそれぞれ独自の世界へ展開していて、少々長いですが、ライブな感じで良いのではないでしょうか。

8. MEGALITH
 Little League Starと同様、T-SQUARE入団当時書いた曲なのですが、Little League Starとはある意味で逆に、T-SQUAREに自分も入れて、その上でこんなのをやったらおもしろいんじゃないかな、という発想が基本になって出来た曲です。初めは、新入りなのにこんな曲書いていったら怒られるかな?という心配もあったのですが、ぜんぜん取り越し苦労でした。元々、原曲でも生のブラスが入っているので、あまりリアレンジせずに元のイメージのままにしています。

9. 待ちぼうけの午後
 この曲はT-SQAUREに入って2枚目のアルバム「インプレッシブ」に収録されていますが、今までにライブではほとんど演奏されたことがありません。確か、1度しか演奏していないと思います。それではあんまり曲がかわいそうなので、今回演ってみました。原曲を創った時のイメージは、「初夏のボストンの日曜日PM3:00前」って感じです。ボストンなんて2日しか居たことないけど、このイメージにぴったりなんです。B.B.Sバージョンでは、管楽器だけで演奏しています。編成が違うので原曲とアレンジが異なるのは当然なのですが、拍子も全然違う、完全に別モノになっています。「初夏のボストンの日曜日PM3:00前」のイメージは変わっていませんが。余談ですが、この曲に限って、マイク一本だけで録っていますので、音質がかなり違いますが、不良品ではありません。

10. PORK
 チキンというジャコ・パストリアスの有名な曲に対してのポークです。おそらくは、チキン=にわとりの意味なのでしょうから、本当はピッグのほうが良いのかも知れませんが、日本人的にはチキン=食べ物の鳥という感じがするので、やっぱりポークなのです。最後にセッション風に出来る曲が欲しいなと思って書きました。パクリと言われるかもしれませんが、そうするとブルースや循環の曲は全部パクリになってしまいます。本当のパクリは、アレンジからメロディ自体までほとんど同じもののことだと認識していますので、わざわざ書かせていただきました。パクリというよりは、チキンに対する自分なりの返答&パロディの気持ちで創ったものです。元々のライブでは20分近い演奏なのですが、CDでは最後のご挨拶的な扱いにさせていただきました。

著 / 本田雅人